間欠性跛行の治療解説
こんにちは。フィジ男子です。
今回は間欠性跛行について解説します。
臨床でこの症状に悩んだことはないですか?
- しびれがとれない
- 立位まではいいが歩き出すとしびれてしまう
- 症状のとりかたが分からない
間欠性跛行とは?
一定の距離を歩くと、ふくらはぎなどにうずくような痛みやしびれ・疲労感があって歩行が次第に困難になり、しばらく休息すると治まるものの、また歩き続けると再び痛みだすという症状です。
原因として神経性と血管性の2種類の疾患が疑われます。
前者は加齢などにより背骨が変形し背骨の神経が圧迫され痛みが生じる腰部脊柱管狭窄症です。この場合、前かがみで少し休むと症状が軽くなるのが特徴です。
後者は閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)という病気によるもので、脚の血管に動脈硬化が起こって血液の流れが悪くなります。通常歩くときには、脚の筋肉に安静時の10~20倍の血液を必要としますが、血流が悪いと筋肉に血液と酸素が十分にいきわたらず、筋肉が酸素不足をきたすことで脚に痛みが生じます。
厚生労働省 e-ヘルスネットより
このように、歩行時の痛みやしびれを主症状とします。
間欠性跛行の原因
原因は上記の通り、
腰部脊柱管狭窄症などの神経性
閉塞性動脈硬化症などの血管性
に分けられます。
ここでは、リハビリ場面でよく遭遇する、腰部脊柱管狭窄症について述べます。
歩行時に神経症状が出現する理由は以下のことが考えられます。
腰椎伸展による神経圧迫
下肢のしびれを主体とする跛行が起きる
つまり、股関節伸展運動の問題が影響しているということです。
特に立位以上の動作で股関節伸展が使えていないことが大きな問題です。
間欠性跛行の治療方法
では、治療の進め方ですが先程述べた通り
立位場面での股関節伸展運動
が鍵になります。
①大腿前面筋の硬さを取る
②大殿筋、小殿筋を促通する
③荷重下での股関節伸展を練習する
といった流れです。
それぞれ掘り下げてみましょう。
①大腿前面筋の硬さを取る
まずは伸展可動域の獲得が必要です。
股関節伸展に対して大腿直筋を
それぞれ緩めていきます。
- ストレッチング
- 徒手療法
- 神経筋促通
などが治療として選択されると思います。
中でも、
大腰筋は腰椎から大腿骨小結節へ
伸びており、深層の押圧やリリーステクニックが有効となります。

大腰筋→大腿直筋の順で緩めると、伸展動作がスムーズになりますね。
②大殿筋、小殿筋を促通する
股関節伸展が出せたら、次は伸展位での支持活動を練習します。
特に、伸展が上手くできないうちは
大腿筋膜張筋
腰部伸筋群
といった部分の代償が強く出ます。
そこで、殿筋群の促通が必要となります。
まずは、大殿筋や小殿筋の伸縮を良くしていきます。
股関節伸展が乏しいことで、筋の起始停止部が硬くなっています。
腸骨から仙骨下部に沿って筋肉をほぐしてあげてください。
それでも硬ければ、停止部の腸脛靭帯付近も併せてほぐします。

③荷重下での股関節伸展を練習する
伸縮がしやすい状態になったら、荷重下での促通を練習します。
はじめは、臥位からブリッジングを行い、
上手くできてきたら、立位で片足立ちやステッピングといった練習に移行します。
時折、殿筋や大腰筋へ押圧刺激を入れながら股関節の伸縮を促してあげましょう。
股関節の伸展が上手になってきたら、歩行時のしびれや痛みが軽減されて、長時間あるくことが出来てきます。
④再発させないために
最後に再発予防が重要になります。
せっかくよくなったのに、少しするとまた戻ってしまうという悩みもよくありますよね。
そこで大切なのが、自主トレ指導です。
内容は、個人の症状やレベルに合わせてでいいですが、
- 股関節伸展制限の予防
- 股関節伸筋群の出力低下予防
の2つをケアしてください。
前者は
ストレッチング
起始部付近のマッサージ
後者は
ブリッジング
反復ステッピング
などの指導で対応可能かと思います。
まとめ
間欠性跛行は
外出制限といったADL上の支障
に加えて、
痛みが続くことによる精神不安や過剰な代償で二次的な痛みを引き起こす
といった問題に発展する厄介なものです。
適切にリハビリテーションを行い、その後の指導をすることで改善を目指しましょう。


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